小学生のなりたい職業ランキング。過去10年の比較と今後の見通しを考察

子供の将来の夢について、気になっている人も多いのではないでしょうか。そこで、小学生のなりたい職業ランキングを元に、過去10年のランキングの比較と今後の見通しについて考えてみたいと思います。

小学生男子の将来なりたい職業ランキング

小学生男子の将来なりたい職業ランキング

日本FP協会が調査した小学生「将来なりたい職業」ランキングによると、男子の将来なりたい職業のトップ10は以下のようになりました。

  • 1位:サッカー選手・監督など
  • 2位:野球選手・監督など
  • 3位:医師
  • 4位:会社員・事務員
  • 5位:ゲーム制作関連
  • 6位:大工
  • 7位:建築士
  • 8位:警察官・警察関連
  • 9位:料理人・シェフなど
  • 10位:科学者・研究者

サッカー選手や野球選手など、スポーツ系、そしてお医者さんがトップ3にランクインしました。また、親の背中を見て育った子が会社員や事務員という職業に対して憧れを持っていることも分かります。

ゲーム制作関連や、大工、建築士に警察官など、男の子が好きなものが想像できるのではないでしょうか。

小学生女子の将来なりたい職業ランキング

小学生女子の将来なりたい職業ランキング

なりたい職業は男女で違いがあることが分かります。女の子の気になる結果はこちら。

  • 1位:看護師
  • 2位:獣医
  • 3位:保育士
  • 4位:医師
  • 5位:美容師
  • 6位:パティシエール
  • 7位:薬剤師
  • 8位:教師
  • 9位:作家・小説家
  • 10位:ファッションデザイナー

憧れの職業の上位にランクインしたのは、看護師や保育士、パティシエなどで、男女ともに共通して人気が高かったのは医師です。

子供の将来の夢は、興味や関心、そして流行しているものに左右されますし、時代背景に影響を受けやすいという特徴があります。

同じく日本FP協会が調査した将来なりたい職業ランキングを元に子供たちの夢がどのように変わっていったのか見ていきたいと思います。

過去10年のランキングの推移

過去10年のランキングの推移

子供たちが将来なりたいと思う職業は、社会情勢やその年に流行ったことが反映されます。そこで、過去10年のランキングの推移を男女別に見ていきましょう。

男の子のなりたい職業ランキングの推移

最新の調査結果である2019年とその10年前にあたる2010年ではどのような違いがあるのでしょうか。それぞれのランキングはこちら。

2019年調査:男の子のなりたい職業ランキング
  • 1位:サッカー選手・監督など
  • 2位:野球選手・監督など
  • 3位:医師
  • 4位:会社員・事務員
  • 5位:ゲーム制作関連
  • 6位:大工
  • 7位:建築士
  • 8位:警察官・警察関連
  • 9位:料理人・シェフなど
  • 10位:科学者・研究者
2010年調査:男の子のなりたい職業ランキング
  • 1位:野球選手・審判など
  • 2位:サッカー選手・指導者
  • 3位:ゲーム関連(クリエイターなど)
  • 4位:医師
  • 5位:学者・研究者など
  • 6位:その他スポーツ
  • 7位:バスケットボール選手など
  • 8位:警察官・警察関連
  • 9位:コック・料理人など
  • 10位:大工

2019年は会社員や事務員という抽象的な職業がランクインしている他、大工や建築士、料理人やシェフなどものづくりの職業が入っているという特徴があります。

これに対して10年前にあたる2010年の調査では、ゲームのクリエイターやバスケットボール選手や、その他のスポーツに憧れを抱く男の子が多いことが分かります。

さらに、どちらにもランクインしている、大工、警察官・警察関連の順位が大きく変動しているのもその年に起きたニュースや流行ったことが反映されていることが推測されます。

過去10年間を振り返ってみると、ランキングが同じ年は存在せず、宇宙飛行士やテニス選手、そしてユーチューバーなど活躍した人への憧れが反映されています。

女の子のなりたい職業ランキングの推移

女の子のなりたい職業はどのように変わっていったのでしょうか。最新の調査結果(2019年)と10年前(2010年)の集計結果はこちらです。

2019年調査:女の子のなりたい職業ランキング
  • 1位:看護師
  • 2位:獣医
  • 3位:保育士
  • 4位:医師
  • 5位:美容師
  • 6位:パティシエール
  • 7位:薬剤師
  • 8位:教師
  • 9位:作家・小説家
  • 10位:ファッションデザイナー
2010年調査:女の子のなりたい職業ランキング
  • 1位:パティシエ・ケーキ屋など
  • 2位:保育士
  • 3位:看護師
  • 4位:医師
  • 5位:教師
  • 6位:デザイナー各種
  • 7位:漫画家
  • 8位:その他スポーツ
  • 9位:美容師・ヘアメイク
  • 10位:絵本作家・作家

女の子は看護師や獣医師、そして保育士など国家資格を取得して働く職業が多いという特徴がある他、美容師やファッションデザイナーなど感性を生かせる仕事にも人気があります。

10年前にあたる2010年を見てみると、菓子職人のパティシエとしてケーキ屋さんが1位にランクインしていました。

女の子なら一度は憧れを持つパン屋さんやケーキ屋さんで働くという夢が菓子職人となって認知されはじめたことから、注目を集めたことが推測できます。

漫画家や絵本作家など描いて表現するという職業にも注目が集まりました。

男女ともになりたい職業ランキングの推移を見てきましたが、その当時に流行ったものが反映されていること、そして子供が興味を持つかどうかで将来なりたい職業は大きく変わっていきます。

野球やサッカーでスター選手が活躍する年は、プレーを見て憧れ将来野球選手になりたいと思う子も増えますし、助産師を主人公のドラマが流行ると、必然と助産師の職業に対する関心が高まり、なりたい職業ランキングのトップ10に入ってきます。

つまり、社会の流れや経済によって子供がなりたいと思う職業は左右されるのです。では、過去の景気や経済の流れはどのように変わっていったのでしょうか。

日本における景気循環

日本における景気循環

参考:内閣府

内閣府は景気の変動について、さまざまな指標を分析して景気の判断を行っています。最近では、2008年9月にアメリカの投資銀行が破綻したリーマン・ショックが記憶に新しいのではないでしょうか。

内閣府は過去の指標を統計化し、景気循環の「谷」「拡張期「山」「後退期」「谷」をグラフ化して示しています。その一覧がこちら。

景気・不況の名称拡張期間後退期間
①バブル景気→第1次平成不況1986年(昭和61年)11月(12月)51か月1991年(平成3年)2月(3月)32か月1993年(平成5年)10月
②カンフル景気→第2次平成不況1993年(平成5年)10月(11月)43か月1997年(平成9年)5月(6月)20か月1999年(平成11年)1月
③IT景気→第3次平成不況1999年(平成11年)1月(2月)22か月2000年(平成12年)11月(12月)14か月2002年(平成14年)1月
④いざなみ景気→リーマン・ショック不況2002年(平成14年)1月(2月)73か月2008年(平成20年)2月(3月)13か月2009年(平成21年)3月
⑤エコ景気→円高不況2009年(平成21年)3月(4月)36か月2012年(平成24年)3月(4月)8か月2012年(平成24年)11月
⑥アベノミクス景気→コロナ・ショック不況2012年(平成24年)11月(12月)71か月2018年(平成30年)10月(11月)xか月継続中

直近の動向から見てみると、2012年11月から71カ月という景気が続いていましたが、2018年10月に山を越え後退期に入ったと発表されたのが、アベノミクス景気からコロナ・ショック不況への突入です。

このコロナ・ショックにより、テレワークの導入や電子マネーやQRコードを用いたキャッシュレス決済の普及など、新たな生活様式を取り入れた生活がスタートしました。

経済は常に変動するものであり、景気が良ければ新しい物が作られ、不況の中では限られた資源の中で発展するための知恵や思考が求められます。

先の見えないコロナ・ショックによる不況は、子供たちの将来にも大きな影響を与えることでしょう。

不況によって影響を受けるもの

不況によって影響を受けるもの

経済活動の中では、「谷」「拡張期「山」「後退期」「谷」が繰り返されます。景気が良くなることはイメージできても、不況になるとどんな影響があるのでしょうか。

経済の流れによって影響を受けるものはたくさんありますが、子供が影響を受ける者のひとつに、就職時の雇用と賃金の問題が挙げられます。

小学校から中学校、そして高校・大学へと進学し就職を迎えた時、景気が良いという保障はありません。むしろ、不況になっていたとしたら、雇用と賃金が最も心配する部分なのです。

具体的にはどのような影響を受けるのでしょうか。

雇用

景気が良い時には、人材を増やすべく採用枠が広がりますが、コロナショックから時代は変わり、テレワークの普及や、電子化できるものとそうでないものの吟味が今後行われていくことでしょう。

不況のあおりを受けている業界では、人件費を削減すべく従業員を解雇せざるを得ない状況に直面している会社も少なくありません。

特に新卒採用は、景気や経済の影響を受けやすい層なので、就職活動をする時期に経済が停滞していると求人すらないということも十分考えられます。

賃金

会社や企業が最も経費を要するのが人件費です。雇用の整理をしてもそれでも会社の存続が危うい場合は、ボーナスや賃金カットという手段を選択せざるを得ません。

就職できたとしても、毎月の賃金が低くては生活が成り立ちません。そのため、将来を見据えて、今のうちから子供が生きていけるような力をつけさせる必要があるのです。

10年後になくなる仕事と新しく生まれる仕事

10年後になくなる仕事と新しく生まれる仕事

オックスフォード大学の准教授マイケル・A・オズボーン氏は10年後になくなる仕事として、702もの職業を論文で発表しました。

AIやロボットの導入により仕事が精査されていくことが記されていますが、一方で人間にしかできない仕事や、新しく生まれる仕事も期待できます。

野村総合研究所では、上記のマイケル・A・オズボーン氏が在籍するオックスフォード大学と共同研究を行い、日本国内の601の職業について、人工知能やロボットで代替が可能である確率を発表しました。

人口知能やロボットによる代わりが可能な職業100の中には、一般事務員や新聞配達員、タクシーの運転手やホテルの客室係などが例として挙げられています。

これに対して、人工知能やロボットによる代替が低い職業についても提示しています。その一部を見てみると、アナウンサーや外科医、作曲家に小学校教員、美容師や保育士など専門的知識を使った職業は、代替の可能性が低いとしています。

子供の将来のために今できることとは

子供の将来のために今できることとは

経済は日々動き、景気と不況を繰り返しています。実際に子供が成長し就職する時期になってみないと分かりませんが、不況の時に就職できないということにならないよう、子供の将来のためにできることを意識することが重要です。

なくなってしまう可能性が高い職業は、人工知能やロボットによる代替が可能なものです。そのため、今のうちからIT機器に触れさせる機会を積極的に作りましょう。

ゲームや動画を見てもいいですし、勉強の補助ツールとして分からないことがあったら検索する習慣をつけさせる他、タブレットを用いた通信教育を受けるのもおすすめです。

パソコンやタブレット、スマホなどのIT機器に興味を持つようになったら、学校教育でも導入されているプログラミング教室に通うのもおすすめです。

学校におけるプログラミング教育は、プログラミングのスキルを学ぶものではなく、筋道を立てて考え、論理的な思考を身につけるプログラミング的思考を学びます。

このプログラミング的思考は、パソコンに指示を出し動かす方法を学び、その過程の中で集中力や想像力、そして問題解決能力を学びます。

プログラミング的思考を身につけるなら、プログラミング教室もしくはロボット教室がおすすめです。詳しくは下記の記事をご覧ください。

まとめ

小学生が将来、なりたいと思う職業は、親としては応援したいものです。しかし、どんな職業も経済や景気の影響を受けるので、今のうちから臨機応変に対応できる力を身につけさせる必要があります。どんな仕事にも生かせる、問題解決能力や論理的思考を学ぶことも視野に入れ、将来の職業形成のヒントにしてみてください。

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